○議長(丸 昭君) 次に、議案第24号 専決処分の承認を求めることについてを議題といたします。

副市長から提案理由の説明を求めます。猿田副市長。〔副市長 猿田寿男君登壇〕

○副市長(猿田寿男君) ただいま議題となりました議案第24号 専決処分の承認を求めることについて、提案理由の説明を申し上げます。

本案は、平成23年度一般会計補正予算であります。今回の補正予算は歳入歳出予算の補正でありまして、平成23年3月11日に発生いたしました東日本大震災に伴う避難者の受け入れ対策に係る経費であり、緊急を要することから、4月1日に専決処分したものであります。

内容について申し上げますと、歳入歳出予算においては、既定予算に4,000万円を追加し、予算総額を79億5,000万円としようとするものであります。

歳 出予算のうち、民生費の災害救助費に東日本大震災の避難者受入対策事業として、4月1日からの当面の措置として4,000万円を計上いたしました。本事業 の内容につきましては、関係団体等と受け入れについて協議を行い、市内の民宿、旅館、ホテルなどに1日当たり200名程度の部屋を確保し、その宿泊料 5,000円については市が全額負担することとし、延べ6,000人分、3,000万円を計上いたしました。

ま た、民間のアパート及び学生宿舎に40室程度を確保し、月額5万円を限度に2カ月分の家賃を市が負担することとし、400万円を、また、水道料金を免除す るとともに、電気料及びガス代として160万円、アパート等の退去時における修繕経費として100万円、寝具、電灯など生活必需品の無償提供のための経費 240万円をおのおの計上し、民間アパート等に入居する避難者への支援として合計900万円を計上いたしました。

このほか避難した児童生徒の学用品などの日用雑貨購入経費として100万円を計上し、当面の措置として歳出総額4,000万円を計上いたしました。

歳 入につきましては、総務省より東日本大震災の被災者の受け入れを行う地方公共団体に対して、当該受け入れに対する経費を特別交付税で措置する旨、通知があ りましたが、その細部が示されていないことから、その財源としては前年度純繰越金4,000万円を追加計上したものであります。

以上で議案第24号の提案理由の説明を終わります。

○議長(丸 昭君) これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。質疑はありませんか。末吉定夫議員。

【省略】

○議長(丸 昭君) ほかに質疑はありませんか。藤本 治議員。

○4番(藤本 治君) 今、制度の利用がないということなんですけれども、2カ月が経過いたしまして、被災地の現状も刻々と変わっておりまし て、勝浦に奥様を釜石から迎えられている方がいらっしゃいまして、その方はご両親が被災されているわけですけども、勝浦市でこういう制度がありますという ことを現時点で知らせたところ、この制度をご存じなかったわけです。今、ご両親は避難生活されているわけですけども、仮設住宅が建造中で、避難所にいらっ しゃる方が優先的に仮設住宅に入居できるのではないかということを思っておられて、勝浦にそういう条件があっても、仮設に入りたいがために釜石を離れたく ないということなんですよね。だから、今、2カ月たった時点で、勝浦にお迎えしようとしても、現地の今の状況とはそぐわなくなってきている面があるのでは ないかと思うんです。

一方で、これの 使い道を組み替えていただければ、すぐにも援助の手を差し伸べるような事例が、今、勝浦に生まれているんですよね。それは何かと申しますと、三陸の漁協が 壊滅的な被害を受けておりますが、川津の漁師なんですけども、現地にお知り合いをお持ちの方がいらっしゃいまして、お二人の方、お一人は岩手の唐丹という 漁港で船を失った方なんですけども、60代の方ですから、新造船をつくるわけにはもういかないと。でも、中古船なら手に入れて、また営業を再開したいとい うことで、中古船を探しておられたところ、三崎にその中古船がありまして、勝浦で修理をして持っていきたいということなんですけども、今、三崎から勝浦に 陸送で運ぶにも大変な費用もかかるわけなんですよね。そこで、今、困っておられる事例が生まれています。

2つ目は、宮城 県の気仙沼の方ですけども、あそこの港は油が流出して火がついて、海が火の海になったようなんです。その火の海から辛うじて脱出された船なんですけども、 その船はエンジンにダメージを受けておりまして、そのエンジンを修理するにも、現地は全部流されてしまっておりますので、修理ができないわけで、小湊に 持ってきて修理して、また帰ろうということで、明日、気仙沼を出発される船があるんですよ。明後日、5月21日に小湊に着いて、1週間程度は修理に日数を 要するようです。これは海を渡ってくるわけですけども、また帰ろうと、そういう船があるんですよね。こちらに1週間滞在して帰っていかれるわけなんですけ ども、そういう方の滞在の費用とか燃料、もろもろの経費がかかってくるわけなんですが、その2つの事例だと、今回の補正予算の使い道がこのように限定され ていますので、組み替えていただいて、こういう方々に手を差し伸べていただくという手だてをとっていただければ、この趣旨が本当に生かされるのではないか と思うんです。そういう点でこの補正予算の趣旨を生かす上で、一定の組み替え、そういったことが可能なのかどうか、そういう点はどのように考えておられる のかをお尋ねしたいと思います。以上です。

○議長(丸 昭君) 答弁を求めます。猿田副市長。

○副市長(猿田寿男君) 今のお話で、今回の4,000万円の補正のメニュー、いろいろありまして、例えば市内の民宿、旅館、ホテルの部屋の確 保、こういうものを利用する場合には、今の制度、今の補正の内容で対応可能なものもあるのではないかと思うんです。それ以外につきましては、今回の被災に 対して勝浦市としてどういう援助ができるかというようなこともいろいろ聞きながら、また違ったメニューがあるのならば、そこら辺について検討はしたい。こ れは6月の補正になるのかどうなのかわかりませんけれども、ただ、今あるものについて、これを使えるようなものがあるのではないかと思います。ということ で、具体的な話がありましたら、また後日お話しいただきたいと思います。ご検討いたします。以上です。

○議長(丸 昭君) ほかに質疑はありませんか。藤本 治議員。

○4番(藤本 治君) 可能性があるというのは、小湊に修理に来られる船の持ち主が1週間滞在する費用というふうに聞き取ったんですけども、1 番目に申し上げた、今、三崎にある船を修理をしなくちゃいけないと。勝浦に持ってきたいんだけども、費用がかかると。こういうのは当てはまらないように思 えるわけですけども、ただ、この4,000万円の補正予算が組まれた趣旨を生かしたいということを言っているわけなので、そういう検討の道をつけていただ けないかということを申し上げているので、小湊に来られる方の滞在については援助できるけども、一方の船を失った方が新しく船を得るために、現地には見に 来たくても見に来れない、家も船も失った漁師がいっぱいいらっしゃるそうなんですよ。だから、そういう交通費を援助するとか、あるいは、修理しないと持っ ていっても使えませんので、現地にはそういう修理する場所も何もなくなっていますので、修理するといったら、どこを修理するか見に来ないと、ここをこうし てほしいということが具体的には言えないわけですよね。そういう実情にありますので、きめ細かな援助策が必要だと思うんです。そういうものに組み替えてい ただけないかということを、改めてご質問したいんですけども。

○議長(丸 昭君) 答弁を求めます。猿田副市長。

○副市長(猿田寿男君) 今回の補正の内容につきましては、被災を受けた避難者たちを受け入れるということで、今お話を聞いてますと、船が流され たり、傷がついたということで、その修理にかかる費用ということになりますと、今回のこの補正内容には該当しないと思います。その船をお持ちの方が被災を 受けて、向こうのほうでも住むこともなかなかできない、家も失ったというようなことで、勝浦のほうに避難者として来たいという場合の補正内容でございまし て、今の船を修理に来るから、その経費を見れるようにというのは、このメニューとはまた違いますので、ただ、そういうものについては、本来、別のいろんな 支援策、これは国であるのか、県であるのかわかりませんけども、そういう支援策の中で手当てされるんではないんだろうかなと思います。以上です。

○議長(丸 昭君) ほかに質疑はありませんか。藤本 治議員。

○4番(藤本 治君) おっしゃることはわかるんですけども、勝浦というのは、ご存じのとおり、漁師のまちでもありますので、被災地の復興を願 う我々市民の願いを生かしていく上で、向こうの漁業を復旧復興することに勝浦が役立つというのは、極めて勝浦らしい貢献の仕方だろうと思うんですよ。そう いう点では、このことは全く別のことを言っていることになるのかもしれませんけれども、せっかくこういう趣旨の4,000万円の補正予算が専決されたわけ ですので、その精神を生かしていく上で、船を失った方々の共同利用については、国と県が3分の1ずつ出して、あと漁協が3分の1出せば、新しい船、あるい は中古船を確保できるお金をつくるという援助制度が補正の第1次でつくられているようですけれども、ただ、それでさえも新しい漁協にとっては、3分の1は 漁協負担だということですから、債務を発生させなくちゃ船を手に入れられないわけなんですよね。ほとんどの漁協が既に債務を抱えているということですの で、新たな債務を起こさないと、そういう国の制度も生かせないと。そんな現状ですから、勝浦が、例えば、4,000万円を使って、その4,000万円の半 分でもいいんですけども、漁協が負担する3分の1を使えば、10隻とかそういう船団を提供できるような、そういう力、そういう可能性もあると思うんです よ。支離滅裂な話になってきましたけども、とにかく国の制度を待たずとも、むしろ、勝浦からそういうことを発信できるような、勝浦らしい被災地の漁業の復 興ということを、この補正予算の精神を生かす上で、ぜひご検討いただきたいと思います。以上です。