質疑と反対討論


○4番(藤本 治君) 総 務常任委員長に対して、議案第60号 平成23年度勝浦市一般会計補正予算の審議のうち、社会教育費、(仮称)市民文化会館建設事業費に関する審議内容について質問をさせていただきます。規模 の変更によるこの(仮称)市民文化会館建設事業の事業費は一体幾らに膨れ上がるのか、検討されましたでしょうか。この委員会に先立つ全員説明会には、1枚 のペーパーが示されまして、3点にわたる内容が示されました。1つは位置の変更であります。2つ目に市民会館の建設規模について、従来の556席から 800席への変更の点。3点目には、今後のスケジュールについて平成26年10月の開館を目指していること及び事業費はおおむね24億円程度と示されてお ります。総務常任委員会におきましては、2枚目のペーパーが示されまして、556席の建設予算、そして800席の建設予算概算見込額と財源内容が示されま した。この2枚目のペーパーでありますけれども、ここには2つの規模の対比があるわけですけれども、事業費そのものが、この556席の市民会館の建設予定 の予算から、既に執行済みの予算があるわけでありますが、単純にこのA案、B案を対比して、差し引き増減額6億5,000万円というような表示で委員会に は示されました。しかし、実際のところ、地質調査業務委託、建設工事設計業務委託、それぞれは既に完了しているものと思われますが、そうしますと、それら を加算して、おおむね25億円というのが、今回示されている資料からうかがわれるところであります。そういった事業規模の膨れ上がる内容が、どのような規 模になるのか、委員会において検討されたのでしょうか、そのことをお伺い申し上げます。

2点目は、市民 の願いにこたえる政策課題は極めて多岐にわたります。政策課題の優先順位を考えることは極めて重要であります。7億円以上の事業費を市民文化会館建設に上 積みするわけですが、他の政策課題へどのような影響を与えるのか、検討されましたでしょうか。以上2点について、委員長にお伺いをいたします。 176

○議長(丸 昭君) 答弁を求めます。刈込総務常任委員長。

○総務常任委員長(刈込欣一君) ただいま藤本議員 のほうからの質問ですけど、委員会から当局のほうに試算を出させていただきました。その内容といたしましては、556席でつくったら、800席でつくった らどういう数字が出るかということで出させていただきました。これについては、うちの委員のほうでいろいろ騒がせましたけど、納得していただきました。も う一点のほうの政策についてですけど、政策についても話は出ました。そして、給食センター、保育園、保育所等の建設についてもお話は出ましたけど、当局の ほうもそれについて、きょう、皆さんご承知のとおり、給食センターのお話が出ると、そういうお話も副市長のほうからありましたので、ご報告いたします。そ れともう一点、私たちはその日、暫時休憩いただきまして旧市民会館の駐車場、そして今回建てようとする市営野球場に行きまして、設置位置等の説明をうかが いました。以上です。

○議長(丸 昭君) ほかに質疑はありませんか。藤本議員。

○4番(藤本 治君) 今、 お答えをいただきましたけれども、事業費について、当初17億円の規模での建設を予定していた事業をおおむね25億円、そして、今お話がありましたとお り、現在、市営野球場として使われている場所に建設をするわけですので、市営野球場を別の場所に建設することもこの事業に伴ってまいります。そして、市長 のお考えでは、正式の規格を備えた野球場を建設したいという、そういうご意向も示されているところでありまして、この市民会館建設と市営野球場の建設、こ れは一体の事業として間断なく進められるものとして、今、議論が進んでいると、私は認識しております。野球場のほうは何年か先でいいという、そのような議 論にはなっておりません。したがいまして、事業規模は800席の市民文化会館の建設だけにとどまらず、市営野球場も含めて、さらには関連する事業全体をも 見渡して、このような556席から800席への規模拡大が妥当なのかどうか、子細に検討が必要であろうと思います。そういう点では、十分な資料のない中で 総務常任委員会が開催されたものと考えますので、委員長には、いま一度、総務常任委員会を招集し、執行部にはさらに詳細な、正確な情報を提供するよう求め て、総務常任委員会を開催していただくよう、お尋ねしたいと思いますが、その意思はございませんでしょうか。

○議長(丸 昭君) 答弁を求めます。刈込総務常任委員長。

○総務常任委員長(刈込欣一君) 先ほど私が報告したとおり、総務常任委員会においては、全員一致で可決すべきものというふうに決しました。以上です。

○議長(丸 昭君) ほかに質疑はありませんか。〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(丸 昭君) これをもって質疑を終結いたします。これより討論に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。討論はありませんか。藤本議員。〔4番 藤本 治君登壇〕

○4番(藤本 治君) 議 案第60号 平成23年度勝浦市一般会計補正予算について、反対の立場から討論を行います。この議案に盛られております社会教育費、(仮称)市民文化会館建設事業費 は、工事延期に伴う建設工事費並びに設計工事監理業務委託料の減額、建設予定地変更に伴うボーリング調査業務委託料の計上並びに規模変更に伴う新たな建設 工事設計業務委託料の計上であり、 差し引き7億3,525万6,000円の減額補正であります。一方、平成26年10月の開館を目指すこの事業の全体像は、11月28日の全員説明会で建設 位置変更と規模の変更及び事業費の概要を示すペーパー1枚及び12月12日の総務常任委員会に提出された概算事業費及び財源内訳の試算を示すペーパー1枚 によって示されました。事は(仮称)市民文化会館の建設に7億円以上もの事業費の上積みを要する事業規模の変更という重大な政策変更であります。それを2 枚のペーパーの提示、それも総事業費が幾らになるのかよくわからない不十分な情報で判断が求められているのであります。

私は、市民文化 会館の建設に反対するものではありません。むしろ市民とともに、その一日も早い完成を願っているものであります。市民文化会館に関する市民の願いは何かと 言えば、高台に移転するならばアクセスの便をよくしてほしい、今の市営野球場につくるならば、かわりの野球場を早期に建設してほしいということでありま す。800席の市民文化会館が欲しいという声は聞いたことがありません。11月1日までに国へ申請しなければ交付金が受けられない。だから重大な政策変更 だけれども、庁議で決して手続を進めた。さいは投げられた、もう後戻りはできないとばかりに変更を認めろというやり方は、余りにも乱暴で議会を軽視したや り方です。さらに、切実な市民の要望にこたえる数多くの政策課題がある中で、政策の規模と優先順位を考えることは、極めて重要なことであります。市民文化 会館と市営野球場の建設は一体の事業として議論されつつありますが、関連する事業を含めての総事業費と財源、他の政策課題に与える影響、これらを十分に検 討することが必要でありますが、それがなされたとは到底言えません。十分な検討のないまま、規模を変更し、市民へ大きな負担を課すことは、到底市民の理解 を得ることはできません。以上の理由により、(仮称)市民文化会館建設事業費を盛り込んだ平成23年度勝浦市一般会計補正予算には反対の態度を表明し、討 論を終わります。