反対討論


 私は議案第45号から議案第49号までの5つの決算認定について、反対の立場から討論を行います。
  ふり返りますと、平成23年度は長引く世界的な景気後退と東日本大震災と福島原発事故という未曽有の事態が重なるもとで国と地方が運営されてきました。民 主党政権は政権交代に託した国民の期待をことごとく裏切り、あらゆる分野でいまや自民党以上に「アメリカと財界いいなりの政治」を暴走させています。歴代 の自民・公明政権がつくり出した社会保障費削減政策の傷跡を是正することもなく、3党で談合して社会保障を口実に消費税増税を強行しました。これはむしろ 国内消費を冷え込ませ、経済も財政も共倒れにする道です。日本共産党が提言しているように、能力に応じた税の負担と国民の所得・購買力を高めて健全な経済 発展の道をすすむことによって社会保障の充実と財政危機の打開を図ることが必要です。
 このような国政の状況のもとで勝浦市の平成23年度予算は藤平市長が骨格予算を組み、山口市長が6月補正を行い、猿田市長が9月・12月補正を行って執 行されてきました。これらによって、私は防災、地域振興、子育て支援などの分野で、市民のいのちと暮らしを支える重要な施策が行われたことを認めるもので ありますが、一方で、12月補正により市民文化会館の規模拡大のレールが敷かれ、今も進行中であることを重視せざるをえません。市民が求める水道料金の引 き下げやゴミ袋代、国民健康保険税、そして今年度大幅に引き上げられた介護保険料などの市民負担の軽減は、それが県下でも有数の重い負担であるからであ り、水道料金は特に日本一ともいわれたものであり、当然の願いであります。これは先ほど述べた国政の状況ともかかわって、もっとも優先すべき政策課題であ るにもかかわらず、いまなお先送りされたままです。

 さらに、平成23年度の国民健康保険特別会計の決算では2億8千万円余の黒字となり、水道事業会計では1億8千万円余の剰余金が生まれました。これらは重すぎる負担を強いてきた結果であり、本来、直ちに市民に返還すべきものです。
 私は、市民の最も切実な要望に応え、国の悪政から市民の暮らしを守るためにも必要な施策を行わない各会計の決算認定へは反対の態度を表明し、討論を終わります。