反対討論


○4番(藤本 治君) 私 は、ただいまの総務常任委員長の報告の議案第31号 一般職の職員の給与等の臨時特例に関する条例の制定について、反対の立場で討論を行います。 国家公務員給与の削減分7.8%と同様に、地方公務員給与の削減を国が地方に押しつけるために、地方交付税を一律に削減したことは前代未聞のやり方であ り、断じて許されないものです。 それはまず自治体が自主的に決める公務員給与への国の介入であり、地方自治の根本に抵触す るものです。さらに、地方交付税は地方固有の財源、自由な一般財源であり、国が政策誘導に 利用することは許されません。
 また、地方公務員給与の削減は、地域経済に甚大な影響を与え、市民全体の所得低下、消費 の萎縮、不況の悪循環を加速することになります。安倍首相自身が経済界に対して賃上げや一 時金の増額を要請したこととも矛盾するものであり、国家公務員に続く地方公務員の給与削減 はデフレ不況を一層深刻にするものです。
今回の地方公務員給与削減に大義は何もありません。憲法に二重に反するやり方で行われた 国家公務員給与の削減を地方に強引に拡大するものです。その手法は、地方交付税を通じて住 民サービスの低下か公務員給与の削減かの二者択一を迫る悪辣なものです。公務員と一般国民 とを対立させながら行われておりますが、いずれは全国民から所得を奪い、20兆円もの負担増 を押しつける消費税大増税、社会保障削減への道を開くためのものです。
 議会は道理のないこの条例の制定を認めるべきではありません。以上の理由により、条例の制定に反対を表明し、討論を終わります。

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○4番(藤本 治君) 請願第1号 「TPP交渉参加に関する意見書の提出を求める請願」について継続審査という委員会の結果でございますが、これにつきまして質問させていただきます。 来月の7月22日はアメリカ議会の90日ルールの期限でありまして、この22日にアメリカ議会が日本の参加を承認した場合、7月15日からマレーシアにお いて開催されております25日までの、 いわゆるTPP交渉会合に日本が23日以降25日まで、参加をするという意向をあらわしており ます。そのような現在こういうタイミングにおいてTPP交渉参加に関する意見を勝浦市議会 として表明してほしいという請願の趣旨でありますが、これはあえてTPP交渉参加に反対す る意見を上げてほしいという請願ではなくて、勝浦市議会がTPP交渉参加に関して、この重 大な局面で意見を表明してほしいという請願なんですね。継続審査という措置は、このタイミ ングでの意見書の提出ができなくなるということではないかと思うんです。
 一方で、もし閉会中審査並びに来月早々にでも臨時議会が開催するならば、7月22日の前に 意見を表明することは可能だということですけれども、そのような予定があるのかどうかご質 問したいと思います。

○議長(岩瀬義信君) 答弁を求めます。渡辺建設経済常任委員長。
○建設経済常任委員長(渡辺玄正君) 1点目につきましては、藤本議員も傍聴に来ておりましたから、各委員の発言というものはお聞きになっていると思います。当委員会では、出された案件 に対しまして、何を求めているのか明確ではない。各委員には請願の趣旨が十分に理解しにく いという思いが強く、継続が妥当との判断に至ったわけでございます。
 2点目は、継続審議ということですから、委員会を開く予定があるのかないのかということ でございますが、今のところは、直ちに委員会を開くということにはなっておりません。以上 でございます。

○議長(岩瀬義信君) ほかに質疑はありませんか。藤本 治議員。
○4番(藤本 治君) 委員長のほうからは、請願の趣旨が曖昧で、それで継続にしたというご説明なんですけど、請願の趣旨は、勝浦市議会がTPPの交渉参加に関して議会としての意見を表 明してほしいという趣旨なんですね。それは必ずしも交渉から撤退しろということに限らず、 参加に当たってもっと慎重な判断をしてほしいとか、あるいは情報を公開してほしいとか、必 ずしも反対ということを表明しないまでも、勝浦市議会としてTPP交渉に関する多くの市民 の懸念をきちっと表明してほしいという趣旨の請願でありますので、どういう意見を表明する かは勝浦市議会のコンセンサスが何かによって定まるということであります。だから、このよ うな時期に勝浦市議会が何も意見を発しないということが、かえって多くの市民が持っている 懸念を代表して市議会は行動をとらないということになってしまうということなのであります ので、そういう点が今回の請願の趣旨でありますから、継続審査にするということが、勝浦市 議会の意見をまとめるということで時間が必要だということとは違う説明になっているんじゃ ないかと思いますが、いかがでしょうか。

○議長(岩瀬義信君) 答弁を求めます。渡辺建設経済常任委員長。
○建設経済常任委員長(渡辺玄正君) 去る18日、藤本議員も傍聴しておりましたから、委員各位の意見というものは直接お聞きになっていたわけでございます。その中にあって、どうしても十 分に理解しにくいという思いが強く継続が多当だと、もうちょっと社会情勢を見ながら論議する必要があるという結論に至ったわけでございます。以上です。
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○4番(藤本 治君) 私は、ただいまの建設経済常任委員長の報告の請願第1号 「TPP交渉参加に関する意見書の提出を求める請願」について、継続審査とすべき判断に反対をし、請願を 採択すべきであるとの立場で討論を行います。
 今回、提出された請願は、日本の参加を承認するか否かのアメリカ議会の手続が終了する来 月7月22日と、アメリカ議会の了解を得られれば、直後に7月25日までの開催が決まっている マレーシアでのTPP交渉会合に参加しようと日本政府が構えている現タイミングで出された ものであります。
そして、その意見書の内容は、TPP交渉参加に関して勝浦市議会として懸念の態度を表明 してほしいというものであります。交渉から撤退すべきとの意見に限らず、情報を公開すべし、 判断は慎重になど、どのような態度を表明するかは議会の判断に委ねられています。継続審査 により慎重な審査の末、意見書を発議するには、建設経済常任委員会での閉会中審査と、臨時 議会の開催が必要です。しかし、そのような保障は何らありません。あと1カ月で交渉に参加 するというタイミングで、今こそ勝浦市の基幹産業である農林水産業にかかわる市民の声を代 弁して、TPP交渉参加への懸念を表明する意見書を発することが必要であります。本請願を 継続審査ではなく、本議会で採択することこそ必要であることを表明して、私の反対討論とい たします。