私は、議案第60号
勝浦市税条例の一部を改正する条例の制定について、反対の立場で討論を行います。本条例改正は、株式や公社債など金融商品間の損益通算範囲の拡
大を行おうとするものです。現行でも、上場株式等の譲渡損を上場株式等の配当と通算して減
税できる仕組みがありますが、それを今回改正で、社債及び公社債の利子、配当も通算できる ようにしようとするものです。
アメリカや先進ヨーロッパ諸国では譲渡所得が通算できるのは、譲渡所得の範囲内が原則で、
株式譲渡損を配当、利子と制限なく相殺できるのは日本だけです。こうした範囲をさらに広げ
て株式や公社債、また、譲渡や利子、配当金など、それぞれ性格が違うものであるにもかかわ
らず、損益を通算することは、利益に対しての適正な納税義務を求めないものであり、応能負
担の原則をゆがめて投資家の税負担を不当に引き下げるものです。これは今年12月末日をもっ
て10年間続いた証券優遇税制が10%から本則の20%になることに伴い、優遇措置を形を変えて 継続するものであります。さらに、来年1月からNISAと呼ばれる少額投資非課税制度がスタートしますが、これも
証券優遇税制の形を変えた継続です。そして、「貯蓄から投資へ」のスローガンで、投資の経験
がない庶民をもギャンブル性が高い投資の世界へ呼び込もうとするものです。
以上、今回の条例改正は、応能負担の原則をゆがめるものであることを指摘し、反対を表明 するものです。
さらに、議案第61号 勝浦市行政財産使用料条例の一部を改正する条例の制定について、反
対を表明いたします。理由は、今現在も多くの国民が来年4月からの消費税増税の5%から
8%への増税に反対をしております。今後、4月が近づくにつれて、ますますその国民の世論
は大きくなるものと予測されます。以上、国民の声に反する条例改正は、反対を表明するもの です。
さらに、議案第65号 平成25年度勝浦市一般会計補正予算につきましては、この中の潮風散
歩道整備事業につきまして、今、暗渠になっております入り口と出口からしか手が出しようが
ない状況にありますが、今回70メートルそれを延長するについて、現在の出口における暗渠化
において、設計上の考慮をされて、今の出口のところで開口部を設けるなど、今後においても
対策がとれるような設計上の工夫を、ぜひしていただくことを要望として申し添えまして、全
体として交通の安全、また歩行者の利便性が向上することをもって賛意を表明するものでござ
います。以上、3つの議案につきましての討論とさせていただきます。以上、終わります。